iTeroは、マウスピースによる矯正治療の精度を上げて、患者様の負担も減らせる口腔内スキャナーです。
口腔内スキャナーの「iTero」とは
iTeroは、「歯型取り」「歯間の虫歯の発見補助」「矯正治療のシミュレーション」などができる光学式口腔内スキャナーです。
インビザラインのマウスピース作成に力を発揮するiTero
iTeroは、インビザライン矯正を始める前の精密検査において、歯型取りのために使用されます。
インビザラインでの治療は複数のマウスピースを準備して、歯の動きに合わせマウスピースを変えていきます。そのため、歯をうまく動かすためには、マウスピースの形状の正確性が非常に重要になります。
従来の方法による歯型採取では、いくら正確に型取りをしても、わずかなズレが生じてしまうこともありました。しかしiTeroを利用することで、コンピュータ上に、患者さんの口腔内を完全に再現することができ、それをもとにマウスピースを作成するため、より精密で正確性の高いマウスピースを作ることが可能です。
また、従来の印象材を使用した方法とは違い、歯をなぞるだけなので不快感が少なく、嘔吐反射が強い方でも問題なく受けられる点も大きなメリットです。
また、スキャンしたデータをコンピュータ上で確認し、治療前の歯並びの状態はもちろん、治療途中、治療後のシミュレーション画像まで確認することができます。
iTeroのメリット
歯型取りが簡単に終わる
従来の歯型取りは、印象材をペースト状にしてから固まるまでに10分程度必要でした。
嘔吐反射が強い方や、鼻呼吸が難しい方にとっては、その10分がとても長く感じられるでしょう。
一方、iTeroは、歯をなぞるようにスキャンするだけなので、口の中がいっぱいになって苦しくなることはありません。嘔吐反射が強い方や鼻呼吸が難しい方でも楽に歯型取りをすることが可能です。
口の周りが汚れる心配もないため、患者様の負担軽減に大いに役立ちます。
治療期間が短縮できる
印象材の硬化時間が短縮でき、そのうえ失敗がほとんど起こらないことから、検査を比較的短時間で済ませられます。
また、コンピュータ上で事前に歯の動きを細かく分析できるため、効率の良い治療を実現することが可能です
治療の成功率が高まる
精密な歯のデータ採取を行い、歯の動きを細かく分析できることから、治療の成功率も高まります。
iTeroを活用することにより、従来のワイヤー矯正では難しかった治療結果のシミュレーションが可能になります。
治療後の歯並びが確認しやすくなる
シミュレーションで治療後の歯並びを確認することができるため、患者さんと医師との認識のズレが少なくなり、治療後の歯並びを見ることで患者様のモチベーション向上も期待できます。
特にiTeroは治療前後の歯並びを3D画像で確認できます。歯の前方からだけではなく、後方や内側など様々な角度から自分の歯並びを確認することができるため、患者さんにとって治療の前後をとてもイメージしやすくなります。そのため、患者さんがより納得をしたうえで治療をスタートすることができます。