「マウスピース矯正」は、基本的に毎日決まった時間にマウスピースを装着して、少しずつ歯並びを直していきます。この「毎日つける」という点がネックであり、人によっては1日つけ忘れてしまうケースもあるでしょう。
マウスピースをつけ忘れてしまった際の影響
もし、矯正用マウスピースをつけ忘れてしまった場合には、少なからず悪影響が及ぶ可能性があります。ただし、どの程度の悪影響が発生するかについては「何日程度マウスピースをつけ忘れていたのか?」によって異なります。
マウスピースを1日つけ忘れてしまった場合
マウスピースをつけ忘れてしまったのが「1日」だった場合には、ほとんど悪影響はないといっても過言ではありません。
マウスピースは、継続的に装着することによって少しずつ歯並びを改善していきます。もし、途中でつけ忘れてしまうと、いわゆる「後戻り」が発生し、歯並びが元の状態(良くない状態)に戻ってしまうのです。
マウスピースを1週間つけ忘れてしまった場合
マウスピースをつけ忘れてしまったのが「1週間」だった場合には、残念ながら大きな悪影響が及ぶといっても過言ではありません。 マウスピース矯正は、長い時間をかけて少しずつ歯並びを直していきます。そのため、治療開始時には綿密な治療スケジュールを組んでおり、それに従って矯正治療を継続していくのです。 もし、1週間もの長い期間マウスピースをつけ忘れていたとなれば、この治療計画に支障をきたす可能性が高いのです。場合によっては、矯正治療そのものをやり直さなければならなくなるでしょう。
マウスピースをつけ忘れていた場合の対処法
マウスピースをつけ忘れていた場合、適切に対処することで悪影響を最小限に抑えることができます。
つけ忘れが1日程度ならば速やかに装着しなおす
1日程度のつけ忘れであれば、速やかにマウスピースを装着すれば悪影響はほとんどないといえます。紛失や破損等、マウスピースを装着できない事情がない限りは、1日のつけ忘れであればすぐにリカバリーできるでしょう。
つけ忘れが長期間ならマウスピースの装着を避ける
マウスピースのつけ忘れが長期間に及んでいた場合には、装着予定だったマウスピースの装着を見送った方が良いかもしれません。
マウスピースのつけ忘れは、歯並びが元の状態に戻ろうとする「後戻り」を発生させてしまいます。そのため、予定していた歯並びの状態とは大きく異なる歯並びになっているため、予定していたマウスピースが想定と異なる歯並びの状態に合わない可能性が高いのです。
また、長期間マウスピースをつけていなかった後にマウスピースを装着すると、痛みを感じる可能性があります。これは、歯並びが後戻りを起こしたことでマウスピースが合わないことが理由であると考えられます。
担当医に相談する
特に、長い期間のつけ忘れが発生してしまった場合には、矯正治療の担当医に正直に話して、今後の治療計画について相談しておきましょう。つけ忘れが1日程度であった場合も、念のため治療計画への影響を考慮するために、つけ忘れたことを報告しておくことをおすすめします。