マウスピース矯正とワイヤー矯正は、歯を動かす方法は同じですが、以下の違いがあります。
対応できる症例の違い
マウスピース矯正は主に前歯や一部の歯の矯正に適しています。難しい症例にも対応できる特殊なマウスピースを使用することもありますが、一般的には矯正できる症例には限りがあります。一方、ワイヤー矯正はどんな症例でも矯正治療が可能です。
見た目の違い
マウスピース矯正は透明で薄い装置を使用するため、目立ちません。ワイヤー矯正では金属のブラケットを歯に装着し、ワイヤーを通しますが、最近では目立たずに矯正治療ができる白いブラケットやワイヤーも開発されています。また、裏側矯正では歯の裏側に装置を装着し、目立たずに矯正が行えます。
痛みの違い
マウスピース矯正では、1枚のマウスピースで0.25mm程度の歯の動きを行うため、痛みが比較的少ないとされています。一方、ワイヤー矯正では、ブラケットや装置が当たって違和感や傷が生じる可能性が高く、痛みが出やすくなります。
食事の取り方について
ワイヤー矯正は取り外しができないため、食事の際に食べ物が挟まったり、食べにくかったりすることがあります。一方、マウスピース矯正では食事の際に取り外して通常通りの食事ができます。
むし歯や歯周病のリスクの違い
マウスピース矯正は取り外して歯磨きができるため、むし歯や歯周病のリスクを軽減できます。一方、ワイヤー矯正ではブラケット周囲の清掃が難しく、歯磨きを怠るとむし歯や歯周病のリスクが高まります。
矯正期間の違い
矯正期間に大きな違いはありません。一般的な目安としては半年から2年程度の長期間が必要です。また、矯正後の保定期間も両者とも半年から2年程度必要です。ただし、矯正期間や保定期間は症例によって異なる場合があります。