日置矯正歯科ブログ

2023.07.16更新

生まれつき永久歯が無いことってあるの?

先天性欠損歯とは?
通常ヒトの歯の本数は乳歯で20本あり、永久歯で28本(親知らずを含めると32本)です。先天性欠損歯は乳歯でも確認されることがあります。乳歯から永久歯の歯胚が生じると考えられているため、乳歯がなければその後続永久歯はできませんが、乳歯があるにもかかわらず永久歯が欠如する場合もあります。これを歯科用語で「先天性欠如」「先天性欠損」と呼びます。

先天性欠損歯の原因は?
先天性欠損歯がなぜ起こるのかというと、明確な原因は解明されていません。原因として考えられていることとして、遺伝、歯の発育期における栄養障害、薬物の副作用、感染、外傷、全身的な病気の影響、妊娠時の栄養不足、歯の退化現象などがあります。

先天性欠損歯の発生頻度、おこりやすい部位は?
先天性欠損歯は永久歯に発生することが多く、10人に1人の頻度で現れます。特に側切歯(2番目の歯)と第二小臼歯(5番目の歯)に頻発します。また、上顎よりも下顎の方が起こりやすいと言われています。

先天性欠損歯でのあることの問題点は?
下顎の第二小臼歯が欠損している場合、乳歯の奥歯の方が後続の永久歯より幅が大きいため理想的な噛み合わせにすることが困難です。永久歯の側切歯が欠損している場合は、側切歯の部位に永久歯の犬歯が萌出してくることもあります。乳側切歯が晩期まで残存していると予後が悪く、永久歯の側切歯よりも幅が小さいため審美的な問題も生じることがあります。

先天性欠損歯はどのように検査するのか?
歯科医院で一般的に撮影されるパノラマレントゲンを撮ることにより判断することができます。家庭での早期発見は難しいため、乳歯が生え変わらない場合や第二大臼歯が生えているのに乳歯が残っている場合は歯医者さんに相談しましょう。定期的な歯科受診も重要です。

大人の歯が欠損している場合、その乳歯はずっと残る?
通常乳歯が抜ける時は、永久歯が出てくるときに乳歯の歯根を吸収し歯根が短くなり、抜けます。そのため、永久歯が欠損している場合は乳歯の歯根が吸収されないので大人になっても残ったままになります。しかし、乳歯の歯根は短く、自然に歯根が吸収してしまい20~30代で抜けることが多いです。

先天性欠損歯の対応法とは?
ブリッジ、インプラント、入れ歯、矯正治療、そのまま何もしないなどの選択肢があります。治療方法は個人の状況や希望によって異なりますので、歯科医師と相談して適切な対応を行いましょう。ただし、乳歯の隙間を何もしないことは避けるべきであり、かみ合わせの問題や歯の健康に影響を及ぼす可能性があるため、治療を検討することが重要です。

投稿者: 日置矯正歯科

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